台本は映像作品の設計図

当然、台本が映像制作の設計図だということ位は誰でもわかっているハズです(^w^)

コンサートのステージや、一戸建て住宅の図面のように、誰がみてもどのようなものが完成するのかわかるように書く必要があります。コンサートのステージの完成図がチーフの頭の中にしかなかったら、ステージパネル一枚ひくのにいちいちチーフに確認しながらやらないといけないので、いくら時間があっても完成しないことは誰でも想像つくと思います。映像の場合もまったく同じことです。しかし、何故か映像の場合はいいかげんの台本を書く人がいます。「全部、俺の頭の中に入ってるからよ」とか偉そうなことを言って自慢げなお方を良くみかけますが、『そうじゃね~だろ!!その、頭の中にあるのをスタッフ皆がパッとみれば、作業内容がわかるような本を用意するのがアンタの仕事だろ!』と言いたくなります。また、同じような台本と作品を撮り続けてしまうぐうたら野郎を良く見かけます。そう、たまに僕もそうなります(T_T)映像制作がルーティンになった時、作品の魅力はまったくなくなってしまうので、常に新しい世界を追求してゆくしかありません。

常に新しいことを考えるのは、基本的には苦しい作業です。つい過去の作品をマイナーチェンジしただけのものを作ってしまうことが、あるかもしれませんが、結局そうしたところで何もいいことがないので、毎回楽しみながら必死こいて新しいものをクリエイトしていくしかありません。そして、不思議なことに考えれば考える程、良いアイデアを思いつきます。

素晴らしい台本が書けたからといって必ずしも、その作品が素晴らしいものになるわけではありませんが、くだらない台本を書いた場合は、間違いなくくだらない作品が出来上がります。なので、とにかく台本に手抜きは許されません。シーンによっては、出演者に即興で演じてもらいLIVE感を高める演出上、何も書かないなどもありですが、基本的にはスタッフ、出演者に台本を通して何をどのようにどうするのかが伝わるように、極力わかりやすく書くことが大切です。

具体的に書いたこと

今回台本に書いたのは、通常ではオールスタッフや衣装合わせなどの時に口頭で伝えれば済むこと(*`Д´)ノ!!!もかなりありましたが、今回は低バジェットながらも曲がとにかく良かったので、以下の内容を台本に書きました。

◼シーンナンバー&DN

シーンナンバーはともかくDN(デイかナイター)も書きました。音楽ものなのでDNの区別がないシーンもあったけど、これを書くことによって自分の頭の中で作品の明るさを確認し調整してゆくことができます。

◼照明

これも、基本的には照明技師が台本を読んで考えることだけどね( ・ε・)自分がやらないといけない時は書きます(・ε・` )ワンライト片光の世界とか、自然光、じあかりとかだけど( ´_ゝ`)

◼衣装

衣装も、衣装合わせで演出部や衣装部、そして撮影部や照明部が把握してればいいことですが、今回のような低バジェット作品の場合は、台本に書いてしまった方が楽です。

◼撮影場所

これも香盤表に書いたり、打ち合わせの時に口頭で言えば済むことですが、今回は一応書きました。

◼ト書き

自分の場合に関してだけど、演出兼撮影のスタイルのことが多いので、一行ワンカットで書きます( ´_ゝ`)

この方法は、自分にとっては非常にやりやすいです。撮影日当日、カット構成を忘れてしまうことや、自分が今撮影していることに疑いを感じ始めることが誰にでもあります。そんな時は、頭が冷静だった時に書いた『一行ワンカット台本』はとても役立ちます。自分の場合はト書き=撮影台本として書きますd=(^o^)=b

メーカー&プロデューサーに掲載許可をいただけたので、少し長いですが台本のサンプルを以下、アップしました。

01ミュージックビデオ台本サンプル1

ミュージックビデオ台本サンプル2のコピーミュージックビデオ台本サンプル3のコピーミュージックビデオ台本サンプル4のコピーミュージックビデオ台本サンプル5のコピーミュージックビデオ台本サンプル6のコピーミュージックビデオ台本サンプル7のコピーコチラ↓は戦隊モノの映画についた時のものです。オール・スタッフや日々助監督やその他のセクションと打ち合わせできる場合は、台本は台本でカット割りは口頭や当日割本を渡せば大丈夫です。しかし、低バジェットであったり撮影日数に余裕がない場合は前述したように、台本のト書きをワンカット一行で書くのも一つの有効な手です。

一般映画の台本とカット割り

映画やTVドラマなど特にそうですが、台本がつまらなければ作品もくだらないものにならざるをえないです。設計図がクソなのにいい作品なんてできるわけがありません。商業的作品の場合は、いい台本が何度書き直してもできない場合は、諦めてそのままクランクインしてしまいますが、インディーズの場合は自分達の満足度が勝負なので、台本には完璧さを追及していく必要があります。

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