ジャンルを問わず本を読み漁る

といっても、ひたすらジャンルを問わず本を読み漁り、また電車での移動中やお酒を飲みながら料理を作ったり、映画を観たりしている時など、つまり日常のいかなる時でも天からアイデアをいただくいた時はメモをとることです。ズバ抜けた発想というものは常に考え続けなければ天からいただけませんが、考え抜けば、時には翌日に、長ければ数年間かかることもありますが、必ず思いつくようになっているので、常に考えるようにしましょう。考え抜くことを時には辛く感じることもあるかもしれませんが、諦めないで考えましょう。

ネット上の情報に関しては個人的な主観で書かれているものが多いので、サイト毎にその記事の信憑性を判断する必要があります。本ももちろん一個人の主観で書かれていますが、世に出るまでに編集者やその他の出版社の人達の合否判定など、幾つかの複雑なプロセスを通過しなければならないので信憑性は幾分高くなります。本を一冊書くのに100日程度の時間が必要なので、著者もそれなりの内容のものに仕上げてきます。また、著作者や出版社の名前は明記されるわけですから、中々簡単には手を抜けません。

以下、読む本を選ぶ時の判断基準です。最初は広く図書館やブックオフの決算前のバーゲン時などを狙って探し、そこで扱うべきテーマを特定できたら、そのテーマを扱った、より内容の深い本をAmazonで探すといった感じですすめていきます。

◆自分が本当に興味を感じる内容か?
◆マニアがいるジャンルなのか?
◆世に問うべきものがそこにあるのか?
◆自分にしか映像化できないか?
◆シリーズ化できそうか?

本当に自分が興味を持てないものは、いくら売れそうだからとか皆が好きだからといった理由で準備し始めると殆ど失敗に終わります。それは、映像がアナタの心を映す鏡のようなものだから、好きでもないことを撮影しても、その好きでもない気持ちが画に出てきます。例え嫌々ではなくても好きじゃないという気持ちは必ず映像に映るものです。また、好きなことじゃないと長続きしません。

マニアがいるジャンルの方がリーチしやすくなります。例えば超古代文明とか、渓流釣り、自給自足的生活、野生動物や昆虫などの生態などがその一例です。また、マニアではなくても多くの人達が興味があることなどを掘り下げて表現せるのも1つの手法です。ドキュメンタリー映画というと社会問題を扱っているものが多く、また実際にもそれが主な役割ではありますが、動物の生態や紀行モノ、伝記もの以外にも、美容や食、ダンスからカヌー、はたまた冒険ものなども観ていて楽しく、時には勉強にもなるのでお勧めです。

1つの作品を観るには2時間程の時間を拘束されます。また、作りては、まともな作品であれば企画段階から含めると最低3ヶ月程の作業が必要になります。例え100年間生きたとしても、3ヶ月は1年間の1/4ですから、アナタの人生の1/400の貴重な時間を費やして作ることになります。せっかくの大切な人生を作品作りに捧げるわけですから、価値あるものにしないわけにはいきません。よく大衆娯楽映画にありがちな観ている時は楽しいけど後に何も残らないようなものを、アナタは自分の人生を削って作りたいですか?なので、コレを自分なりの解釈で表現して、世間にそれを解き放したら楽しそうだと感じられる本を選ぶということです。冨山和子:著のあまりにも有名ね『川は生きている』という本がありますが、例えばあれをアナタなりの感性で映画化したっていいわけです。また、冨山和子さん、そのものを描くのはどうだろうか?とか考えていきます。また、『ゼロから始める都市型狩猟生活』という坂口恭平さんが書いた本がありました。人が生きていくのに必要な巣(家)をなんでいちいち誰かにお金を払って買わなければならないのか?という素朴な疑問はやがて、このシステムの枠外で生きる方法を模索してゆく話になるのですが、内容はとても面白く映像化したいなと思っていたら知人が『モバイルハウスのつくりかた』というタイトルで映画化してしまいました。コレなんか、本から企画を探した良い例です。

そして、自分にしかできないかどうかは実際には誰にもわからないことですが、少なくとも本を選ぶ段階で俺に向いているのでは?と感じられるようなものを選ぶ必要があります。そして、ただそのテーマが好きというだけではダメです。いくら渓流釣りが好きぢからといって、『日本渓流釣り紀行』という作品を作っても失敗します。そこに、このテーマを何故世に問いたいのかという根本的な部分をしっかと描けば、もしかしたらヒットするかもしれません。

そして、最後にシリーズ化に関してですが、やはり3タイトルとか、5タイトル位は狙えるような企画を考える必要があります。例えば、『幻の怪獣・ムベンベを追え』の著者:高野秀行さんはこの作品でデビューしたのですが、タイトルどおりの幻の怪獣を追ってゆくノンフィクション系の作品で、このジャンルの第一人者となり、その後も『怪獣記』『怪魚ウモッカ格闘記 インドへの道』『アジア未知動物紀行』などを発表していきます。このようなカタチで自分が本当に好きなテーマを利益を出しながらライフ・ワークとしてやっていくことは、とても大切なことですし、案外成果を得やすい可能性が高いです。なので、シリーズ化を狙いライフ・ワークとしてやっていけるようなテーマを扱っている本を選ぶといいです。